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岐阜市珈琲(コーヒー)マップ

珈琲専門店ル・モンド 長谷川 増雄さん

「いい珈琲なら飲み干した後、水は要らない」 珈琲で勝負し続けてはや41年目。

PROFILE(プロフィール)

・会社経営から転じて珈琲専門店を独力で開業。
柳ケ瀬の栄枯盛衰を見続けながら、変わらぬ珈琲へのこだわりを半世紀近く届けてきた。

“珈琲”が天職になってしまったきっかけは?

日本の戦後、アパレルの会社を東京で経営していました。高度経済成長期で時代は右肩上がり。そんな折、オイルショックの経済危機に直面。会社経営はきちんとやれていましたが、時代の変化を予測して、生き方を転じようと決断。経営を止めました。
1年ほどぶらぶらしながら何をしようか考え続けたのですが、珈琲が好きだから、珈琲の仕事をやろう!自然と珈琲の世界に入っていきました。
もともと京都生まれ。母が大垣出身。小5で岐阜へ引っ越し、岐阜は地元。岐阜に戻って珈琲専門店ル・モンドを開業しました。

どんなやり方でル・モンド流を築き上げたんですか?

アパレルの仕事をしていた頃から、珈琲が好きで自宅で珈琲を立ててたんですよ。部屋でアルコールランプを使い、好きなりに勉強する日々。またアパレルの仕事の合間に東京で色んな喫茶店に通いましたが、当時、美味しいお店はだいたいサイフォンが主流。だから開業した時は、サイフォンでやりたい!と思って今のスタイルを始めました。

私は自家焙煎はやっていません。大阪万博に上島珈琲(UCC)が樽型の不思議なブースを出展し、気になったので見に行ったら、とてもいい印象を持ちました。
それまで沢山飲んできた珈琲の中で一番口に合った。海外から豆を仕入れる珈琲ビジネスは為替変動が一番心配ですが、大手の上島珈琲を通じての豆の仕入なら安心感もあります。それと焙煎の技術力も高く、豆の仕入れを任せても安心感がありました。だから仕入れは上島珈琲にお願いし、自分は仕入れた豆を「いかに上手に立てるか淹れるか」に特化しようと決めたのがル・モンド流の原点です。
いい豆でも淹れる腕が悪かったらアウトです。
今でこそ焙煎機はタイマーの自動式ですが、当時の技術では焙煎機に付きっきりでロスも相当出た。1~2時間も毎日機械に向き合うのは1人でお店を開業するには時間的に無理がある時代。焙煎の技術力を一人前に極めるにも10年はかかると思っていました。だから「仕入れた豆をいかに上手に立てるか淹れるか」に特化することにしました。同じ豆でも火加減で飲み味が全然変わるんですよ。自分で相当研究したんだよ(笑)

「珈琲」へのこだわりと、一押しメニューを教えてください。

うちの店の変わり種で有名なのは「アイリッシュ・コーヒー」。
レシピは、ザラメにアイリッシュ・ウィスキーを入れる。その後、注文受けてから生クリームを手で攪拌して作ります。出来たら、ザラメ入りウィスキーをランプであぶってアルコールを飛ばす。最後は酒に火を点けて、濃い目に抽出したフレンチ珈琲を入れて完成。この工程を全てお客様にお見せするけど、作り上げた珈琲をただサーブするんじゃなく、作る工程を一緒に見ながらが楽しいところです。
アイリッシュ・コーヒーやってるお店は少ないです。東海地区でもほとんどないかも。

でも、一押しはやっぱりブレンドなんですよ。
生産国にちなんだストレート豆は各人好みが分かれます。
ブレンドはお店のセンス、技量の提案です。お店の個性はやはりブレンド。ブレンドの良さって「いいとこ取り!」なんだよ(笑)何それ~って言うけど、そういうこと。
配合について・・・コスタリカ=万人向け + ブラジル=苦味 + コロンビアを少々・・・なんて考えてると楽しいし、ここが僕の勝負どころ。だから是非ブレンドを飲んでいただけたらと思います。

焙煎じゃなく「淹れ方」にこだわるル・モンド流とはどんな感じですか?

世間のサイフォンは細挽きが多いけど、うちはかなり“粗挽き”が特色。粗挽きで淹れると豆の量が沢山要るし、コストも労力もかかります。でも時間を掛けて丁寧に淹れると、“渋み”や“えぐ味”とか余分なものが出ないんだよ。
よくコーヒー飲んだ後に水欲しくなることってないですか?
それは渋みやえぐ味がある不味いコーヒーだから。本当に良い珈琲なら、飲み干した後、水なんて要らないよ。実際、うちのお客さんはあまり水飲んでないもの。

ずっと珈琲一本で、僕は勝負してきました!
世の流れが変わって、軽食出ないと続かない、となったら潔く辞めるつもりです(笑)

岐阜ってなぜ珈琲や喫茶文化が盛んなのですか?

昔はね、サラリーマンのアフターファイブは居酒屋じゃなく喫茶店だったんだよ。仕事の愚痴を仲間と話し、これからどこ行こうかなんてスタート基地でした。
一方、岐阜の主婦の仕事はパートに出るのじゃなく、家庭で「内職」が多かった。自宅で根詰めて内職し、ちょっと息抜きに喫茶行こ!という文化が育まれたね。
生活の息抜きや憩いが喫茶でした。まだまだその残り香のカルチャーがあるかもしれないね。岐阜は。

SHOP INFORMATION

店名 珈琲専門店ル・モンド
住所 〒500-8116
岐阜県岐阜市殿町1-4小栗殿町ビル1F
電話 058-263-6036
営業時間 8:30~18:00
休業日 年中無休(1月1日・2日、盆を除く)
駐車場 有り(3台)
■東愛知日産自動車オリジナル取材・書き下ろし supported by まいぷれ岐阜(監修:岐阜県珈琲文化研究会)

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