飛行機事故で109名の搭乗者のうち、5人の乗客が生き残った。奇跡的に…。
セラピストのクレア・サマーズは、一命を取り止めた5人の乗客の精神面でのケアを上司より命じられる。

航空会社はパイロットの過失が墜落事故の原因だと公式発表するが、グループカウンセリングを通して、発表された内容と生存者たちの事故当時の記憶に微妙な食い違いが生じる。そしてグループカウンセリングするクレア達を見つめる不思議な人影やグループカウンセリングを拒否した上に、クレアに近づこうとするエリック・クラーク。クレアはしだいに飛行機事故の裏に隠された何かに対して不信感を抱き始め、そんな彼女の日常生活にもまた異変が起こり始める。用事もないのにクレアに近づき他愛もない話をする隣人のトニ夫人、口論の後、和解しようと電話をかけてもいつも電話がつながらない姉、そしてクレアの動向に関心を示す航空会社の代表・アーキン。

生き残った乗客たちは、一人ずつグループカウンセリングに来なくなり、エリックは部屋の壁に飛行機事故を思わせるような不思議な絵を描く。
 謎の飛行機事故を追い続けるクレアとあなたのどちらが早く真相を突き詰めることができるだろうか? 果たして事故の真相を知ることの先には何が待っているのだろうか?
事故の犠牲になった尊い“命"のために奏でられる鎮魂歌に、あなたは何を感じるのだろう。
 サスペンスに初挑戦のアン・ハサウェイの渾身の演技やベテラン俳優デヴィッド・モースの深みのある味わいが、観客たちを巧妙なストーリーの中に引きずり込んでいく。

text by dariyo