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Cute Movies

容疑者Xの献身

(C)2008 フジテレビジョン/アミューズ/S・D・P/FNS27社


監督:西谷弘 原作:東野圭吾 
出演:福山雅治/柴崎コウ/堤真一/北村一輝/松雪泰子/長塚圭史

(C)2008 フジテレビジョン/アミューズ/S・D・P/FNS27社


やっぱかっこいい!福山准教授!役柄は今話題の物理学者だ!

(C)2008 フジテレビジョン/アミューズ/S・D・P/FNS27社

実におもしろい! あっぱれ! ツツシン!!! おいおい、ツツシンで誰だよ!?


福山雅治はこれまでミュージシャンとして、またTV俳優として確固たる地位を確立してきた。毎度毎度、アンアンの好きな男性タレントの人気をキムタクと2分するというそりゃあもうあーた、大変なスターいや!大スターでごじゃるよね。でもでもそんな彼はこれまで何故か?なぜだか?映画というものからは遠く離れた存在で、とにかく今回彼が映画に初主演するってなことだけでそりゃあもうとっても大きな驚きじゃんつまりビッグサプライズ!(同じ意味でめんご)
ストーリーは至ってシンプル。富樫慎二(長塚圭史)という男が殺される。その最重要容疑者が富樫の元妻、花岡靖子(松雪泰子)。 事件を担当する警視庁の内海(柴崎コウ)と草薙(北村一輝)はいつものことながら帝都大学物理学部物理学科の准教授、湯川学(福山雅治)に捜査協力を依頼。湯川は容疑者の花岡靖子の住むアパートの隣に学生時代の盟友で、数学の天才と呼ばれていた石神哲哉(堤真一)が住んでいる事実を知り、事件に興味を抱く。そして湯川は驚愕の事実と意外な真犯人を見つけてしまうことになる……。
茶柱も多くの女性同様、福山ファンである。役者としてもミュージシャンとしても(ひまわりが好きだなア……。)とにかく小さくまとまった顔にスリムな体。もちろん声もいいしねえ~~。全く文句のつけようのないキャラだよねえ。やっぱ映画に出てもアップにも耐えうる顔だし、とにかくスクリーンに映えるんだよねえ~、でもね、しかし、しかし、BUT!ドラマが進むに連れて主人公であるガリレオ福山の存在感を徐々に脅かし、いつのまにか主役を食うほど圧倒的な演技を見せるのが堤真一なのだ! とにかくスゴイよこの人。「39 刑法第三九条」「ALWAYS三丁目の夕日」「フライ、ダディ、フライ」「クライマーズ・ハイ」どれをとっても絶品です!もはやこの人には演技の神様が降臨してるのではないのだろうか?と思わせるほど最近のツツシン(堤真一の略ですが……。流行らねえかなあ……。)は作品ごとに違うキャラクターを演じて今最も日本で輝いている俳優さんであることは間違いない。(役所広司と双璧だね)
ガリレオのクールで理路整然としたキャラとは180度違い、堤演じる数学の天才は背中を丸め人生に疲れた冴えない中年の高校教師。これが実にいい。その背中に負う哀感がたまんない!とっぽいセーターとマフラーを身にまとい寂寥感が滲み溢れる。二人のコントラストは見事!物理学者と数学者!両者ともノーベル演技賞もんだよ(そんなのねえや)フクマサ(福山雅治の略!強引でスマン)とツツシンの化学反応が“実におもしろい"
いつも通りかっこよく決めるガリレオ福山も素敵だが……。堤真一が共演者では相手が悪すぎた。ラストで見せる堤の圧倒的な演技と存在感は筆舌に尽くしがたい。
ああ、これ以上は書けない!あとは劇場で是非とも確かめていただきたい。


追記;試写の冒頭フジテレビのプロデューサーが辛口の批評も是非!といっていたので、お言葉に甘えて・・・。作品の中でかなりの尺を占め、湯川と石神が冬山にアタックする場面があるが、大変丁寧に撮られているこの登山のシーンがあまりドラマの中で生きてないのが難点といえば難点。あとヒロインであるはずの柴崎コウの出番も情けないのも悲しい事実。その他の脇役たちもただ出ているだけという印象は免れない……。しかしキムタクの「ヒーロー」よりは数段上の出来だぞ!
それにしても東野圭吾って人はスゴイね、大阪府立大学電気工学科卒。エンジニアを経て作家に転身した人だが、ガリレオシリーズや、「天空の蜂」など氏の得意ジャンルこそが本領!?と思いきや……。「秘密」「手紙」「白夜行」など人間ドラマもきっちりと書けるすんごい人だ!本作ではその持ち味が融合した傑作だ念願の直木賞受賞も頷ける!


TEXT BY 茶柱達蔵